今回は体調の変化という、極めて大まかな症状で捉えどころなくてわかりにくいとお感じになるかもしれません。
心不全というは、様々な心臓の病気を元に起こる症状をまとめた、いわゆる“症候群”です。
ただ、その原因は違っても、血の巡りが障害されておこってくるので、次の3つの状態に集約することができます。3つの状態とは、
1)息苦しいという症状で代表され、肺に水がたまる“肺水集(はいすいしゅ)”
2)むくみで代表され、体や手足に血が滞る“体液貯留(たいえきちょりゅう)”
3)倦怠感(だるさ)という症状で代表され、心臓から吐き出す血液が少なくなる“低心拍出(ていしんはくしゅつ)”
です。
これらの状態を踏まえて第5話まで特徴的な症状を解説させてきましたが、今回は、全身の血の巡りがスムーズでなく“体調が悪い”という形でまとめてみました。ここで、食欲がない、お腹にガスが貯まる、便秘というのは、いろいろな原因で起こりますが、胃や腸の血の巡りが悪くなると当然、胃腸の動きが悪くなり起こってくるのです。ですから、なんとなく“体調が悪い”というとき、心不全かも?と考えることは非常に大切です。
疲れがとれない、体調が悪いことが続くときはぜひ、心不全も念頭においてください!